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映画『骨なし灯籠』最新情報

東京公開の一覧

  • ★恵比寿ガーデンシネマ上映時間(5.16-22)&舞台挨拶情報

    2025.05.15

    映画鑑賞チケット(座席指定)は、下記、恵比寿ガーデンシネマ公式HPへ。https://www.unitedcinemas.jp/ygc/film.php?movie=12533&from=daily

    鑑賞日当日2日前、午前0時より購入可能です。
    ※但し、会員はその3時間前(前日21時)より購入できます。入会費600円。

    16(金)上映のチケット→14(水)午前0時~販売 ※販売中
    17(土)上映のチケット→15(木)午前0時~販売 ※販売中 各回舞台挨拶あり
    18(日)上映のチケット→16(金)午前0時~販売 ※初回10時半~のみ、舞台挨拶あり

    17(土)2回目、18時~の上映は、「上映前」舞台挨拶です。サイン会はありませんのでご了承くださいませ。

  • 熊本日日新聞(5/11)、金融誌「ニッキン」(4/4)

    2025.05.12

    5/11(日)母の日。地元の熊本日日新聞に記事が載りました。

    東京公開🗼を前に「死別からの再生 心つかむ」と題して、
    3月に都内で行ったグリーフケア試写会にも触れてくださっています。
    上智大教授の佐藤先生のコメント(春が嫌いでしょうのくだり※このHPのお知らせ欄Cast紹介「たむらもとこ」で紹介しています)は、ほんとうに示唆に富む言葉でありがたく嬉しいものでした。

    こうして地元でも話題にしてくださり、感謝いたします。

    時は遡り4月4日。

    肥後銀行の笠原頭取が金融紙のコラムに書いてくださった『早ねあいさつ朝ごはん』を。

    今日(5/11)熊日に載った『骨なし灯籠』の記事と同じ紙面に、笠原頭取をご紹介くださった、平田機工の平田社長が手がける、復興支援のクラシックカーラリーが載っていました。去年はこのゴーゴーラリー、サクラマチまで観に行ったな、☔️だったなあと懐かしく思います。

    平田社長と笠原頭取。
    熊本経済を率いるリーダーのこのお二人に、
    試写会で映画を観てもらえたことで、熊本公開での宣伝活動で固く閉ざされていたドアが、パッと開きました。
    以来、何度も、次々と立ちはだかる壁のドアの、その開け方を教えて頂いたり、開けた道の先を案内して下さったり。ほんとうにお世話になっています。

    東京🗼公開も、ひとつひとつドアを開けていきます。

    深謝を込めて。

    木庭撫子

  • Cast #3高山陽平,#4たむらもとこ

    2025.05.12

    5月11日(日)

    映画『骨なし灯籠』のキャスティングで、
    役柄と本人がもっとも重なっているのは、
    灯籠師見習い役の直樹。高山陽平だ。

    山鹿出身の俳優がいると東京で紹介されたときの、第一印象を生かしたキャラクターで灯籠師見習い『直樹』を書いた。要するに「当て書き」である。

    人懐っこい笑顔で、すっと相手の内に入っていく直樹は、飾らず素朴で、とにかくよく食べる。宴会のシーンの直樹は、おそらく素のまま消えもの(芝居用の食事。小道具だが役者が芝居しながら食べると無くなるから)を躊躇なくガンガン食べていた高山陽平そのものだ(写真はオフショットではなく本編のシーン🤭)。

    高山陽平🟰直樹、は、当て書きしたのだからある意味当然で、そんな直樹にしたかったから食べっぷりの良いのは本望なのだけれど、じつはまったく思ってもいなかった「偶然の背景」が、彼と直樹にはあった。

    物語の中盤。灯籠祭りの日に、直樹が主人公に亡き父のカメラで写真を撮ってほしいと頼むシーンがある。

    「僕の父親も亡くなっていて、カメラが趣味だったんです」

    撮影直前、高山君に打ち明けられたときの衝撃を、わたしはうまく言い表せない。たとえば、ついたはずの嘘が本当になってしまったような。
    まさかそんな偶然が?何か見えない力が働いてわたしにそう書かせたのだろうか?

    お父さんを亡くしたのは、高校3年の時だったという。彼自身はこの偶然を「縁」や「運命」のように感じてくれたようだった。「カメラもまだあるんですよ、ウチに」と少し興奮気味に。

    映画に登場する直樹の亡き父のカメラは、高山君のお父さんの形見である。
    こんな偶然があったのだから、高山君には、お父さんのカメラで演じて欲しかった。

    早くに夫を亡くし、女手一つで働きながら子供たちを育てた高山君のお母さんは、熊本先行上映のときに何度も映画館に足を運んでくれた。延長されるたびに「次の休みにもまた観られるかしら」と、嬉しそうに。デートを楽しむように。

    東京公開まで、あと5日。
    今日は、母の日でもある。

    木庭撫子

    5月12日(月)

    昨日の熊日新聞にも載っていたセリフ、
    「春が苦手でしょう」

    妻を亡くし山鹿に住み着いた男・市井に、灯籠師の友恵が語りかけた言葉である。
    演じたのは、富良野塾の同期たむらもとこ。

    彼女の芝居に生かされ、観客の心に届いたからこそ、記憶に残るセリフとなったのだろう。

    実際、わたしはあのシーンを撮影していたとき、セリフが終わっても、しばらくカットをかけられなかった。撮りながらその芝居に胸を打たれ、余韻を静かに見守りたかった。
    するとちょうど、茶屋の前の通りを車が過ぎ、夕暮れの光が店の壁に反射して、綺麗に2人を包んだ。友恵の市井に寄り添う気持ちが静かに浮かび上がる、とても美しいシーンとなった。

    もとことは、富良野塾に入ってすぐ同じ部屋になった。彼女が19歳、わたしは20歳。喧嘩もたくさんしたし、恋愛や仕事の悩みもたくさん語り合った仲だ。

    互いをよく知る相手で、甘えもあり、撮影中も何度か口論になったけれど、喧嘩ができる友人なんて、わたしには彼女ひとりしかいない。

    撮影2ヶ月前。
    灯籠師の役作りのために、もとこは山鹿に来てくれた。自費で、である。
    坂本ゆかり灯籠師に灯籠づくりのレクチャーを受け、基本的な所作などを教えてもらっていた。小さな映画でも、役者としての仕事には決して手は抜かない。彼女の矜持と友情を感じた。

    映画『骨なし灯籠』は、わたしと夫の二人三脚で作った作品だと紹介されることが多い。しかし役者やスタッフ、撮影のみならずその後も編集や音楽や、完成後もチラシやポスターを作ったり、そしてそのチラシを配ってくれたり。
    たくさんの人たちの支えがあって、ここまで来た。ほんとうに感謝しかない。

    そのなかで、誰より早く、一番最初に山鹿に来て、共に映画『骨なし灯籠』の、小さな舟に乗ってくれたもとこへ。

    最高の『友恵』を、ありがとう。

    東京公開まで、あと4日。

    木庭撫子

  • Cast #1 水津聡, #2 まひろ玲希

    2025.05.09

    東京公開がいよいよ迫り、カウントダウンしています。

    公式Instagram、Facebookであげている、キャスト紹介をHPにも。

    5月6日(火)

    東京公開まで、あと10日

    映画『骨なし灯籠』で、亡き妻の骨壺を提げながらさまよう主人公(市井祐介)を演じたのは、
    富良野塾の後輩、水津聡(すいつさとし)。

    水津は首が長い。
    倉本聰先生の芝居『歸國』で、彼は首に自死のロープをかけたまま靖国神社に棲みついた英霊を演じていた。その凄まじい演技に衝撃を受けながら、わたしは首のロープが苦しそうに見えないのが不思議だった。アクセサリーのように軽く身に纏い、悲壮感はなくむしろ自然で、彼に似合ってさえいた。似合うと観客に思わせる出で立ちは、役者にとってその役が同化したことを意味する。水津はまさに、その英霊と同化していた。

    『骨なし灯籠』のタイトルを思いついたとき、骨壺を首から提げた水津が浮かんだ。最愛の妻の骨壺を提げる、その行為自体を苦しく見せたくなかった。男にとって、亡き妻とともに歩くことは「日常」であり「安らぎ」なのだから。

    だからこの映画の主人公は、さまよいながらもトボトボとは歩いていない。亡き妻と一緒に歩いている。哀しみは、彼女がいない日常そのものであるように。

    美大卒で手先が器用な水津は、灯籠づくりのシーンも期待以上に演じてくれた。
    主役で出ずっぱりだったのに、小道具の看板を描いたり、部屋の装飾も担ったり…美術スタッフもいない現場で何役もこなしてくれた。

    コロナ禍で資金も乏しく、少数精鋭で撮影に挑んだ映画『骨なし灯籠』は、すべての俳優スタッフの、持てる力を最大限に発揮した作品だ。

    そして誰よりも、人一倍も二倍もスタッフとしても動いた俳優、水津聡の初主演映画。

    彼がいたからこそ生まれたこの映画を、ぜひスクリーンで、全身で哀しみを表現する姿を見届けてほしい。

     

    木庭撫子

     

    59()

    映画『骨なし灯籠』で主人公の亡き妻と双子の妹、一人二役を演じた、まひろ玲希(たまき)。

    彼女に出会ったのは25年ほど前になる。
    朝ドラ『オードリー』でデビューしたばかりで、年はまだ256だった。わたしも脚本家としてデビューしたばかり。振り返れば長い年月が経ってしまったけれど、今もまひろはあの頃と変わらず、むしろ、よりいっそう綺麗になったと思う。物憂げな顔にはとくに、大人の女性の、品のいい色香が漂う。 

    ちょうど今の朝ドラ『あんぱん』は彼女の生まれ育った高知が舞台だが、実際のまひろは「はちきん」そのものだ。きっぱりとして豪放磊落、酒豪でもある。

    けれどわたしは、彼女にはいつも静かな、内に何かを秘めた役を演じてほしくなる。表で見せる顔ばかりがその人ではないし、誰しも色々な顔がある、何より彼女は「女優」。内なるものを表現してほしくなってしまう。

    彼女の「ゆかり」「あかり」は、期待以上だった。
    難しい二役を、せつなさを抱きながら演じるその姿に、撮りながら何度も胸がしめつけられた。
    カットをかけるタイミングも、編集でも、余韻を消さないよう努めた。ここで細かく言及することは控えるけれども、女優まひろ玲希の儚い美しさを、わたしも最大限に引き出すことができたと自負している。

    メイクも衣装も、助監督さえ不在で、圧倒的にスタッフが足りないなか、真夏の暑い盛りに大変な苦労をさせてしまったけれど、出番のない日には率先して現場を手伝い仕切ってくれた。右下の写真は、私服で宴会シーンの酒を配っている素の「はちきん」まひろ玲希だ。

    これまでまひろを知る人も初めての人も、彼女の秘めた美しさを感じて頂けると嬉しい。

     

    木庭撫子

     

    東京公開(第一弾。恵比寿ガーデンシネマ)まで、あと7日。

    彼女の故郷、高知公開(620日初日/キネマM)まで、あと72日。

     

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